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2ボスで七夕

















目の前には風に揺られさやさやと涼しげに葉を揺らす笹
そして、糸のついた色とりどりの紙があった
その紙に何やら弟達が書き込んでいるのを見て、エアーは不思議そうにまばたきをした




「何を…しているんだ?」

「ああ、エアーおかえり」


任務から帰還したエアーはワイリー城の前で繰り広げられる光景に困惑気味に呟く
エアーに気付いたメタルが、小さく微笑み立ち上がった




「博士が、明日は七夕だからって…」

「七夕……?」

「ああ、俺もよくはわからんが、こうやって短冊という紙に願い事を書いて笹に吊すと願いが叶うらしいぞ?」

「……根拠は?」

「ないな。まぁ、博士はイベント事が好きだから…お前も何か書いておけ」


そう言ってメタルは水色の短冊をエアーに差し出す
一応受け取ってはみたものの、エアーは困惑していた





「メタルー!書けたよー!」

元気の良い声と共にヒートとウッドが駆け寄ってくる

それぞれ黄色と黄緑色の短冊を手に持っている


「何を書いたんだ?」

「僕は、いつまでも自然が綺麗なまま守られますようにってお願いするんだ」

ニコニコと優しい笑みを浮かべるウッドにメタルとエアーも表情が和らぐ


「ぼくは、クラッシュがたくさんボムをくれますようにっていうのと、たくさんお菓子が欲しいってかいたの!」

「クラッシュに直接言えばいいのではないか?」

「最近、あんまりくれないんだよー!食べすぎは“めたぼ”になるって、テレビで言ってたらしくて」

エアーの言葉にヒートは不満そうに返す
そんな様子に苦笑しつつもメタルは二人から短冊を受け取り笹に括りつけた







「なぁなぁフラッシュー。おれのもかいて」

「それくらい自分で書けよ…」

「書こうと思ったら机がえぐれた」

「お前のペンは彫刻刀か!……わかったよ」



フラッシュとクラッシュのやりとりが聞こえエアーはそちらに視線を移す
クラッシュのオレンジ色の短冊にフラッシュが代筆してやっているようだった



「……で、何て書くんだ?」

「えっと、『たくさん壊す!』」

「……それじゃあ願い事って言うより目標じゃねえか」

「じゃあ『たくさん壊したい!』」

「もう何でもいいよ……」


深い溜め息をついてからフラッシュはオレンジ色の紙にさらさらと願い事を書きクラッシュに渡す
短冊を受け取ったクラッシュは嬉しそうにそれを持ってきてメタルに渡した
しばらくするとフラッシュも同じように青い短冊を投げやりに笹に結ぶ



「何か書いたのか?」

「あー……クラッシュが少しだけでも器用になるようにってのと、クラッシュが俺の部屋のもの壊さないようにってのを、な……」

「……そうか」


どこか遠い目をしたフラッシュにエアーは目頭が熱くなる
同情のこもった視線を向けるとフラッシュは乾いた笑みを浮かべた








「なあ!これ、ここに結べばいいの?」

疲れた目をしたフラッシュを見送ったあと、入れ違いのようにクイックが笹に短冊を吊しにきた

エアーは赤い短冊を覗き込む








『E缶バナナ味』







「…………………。」


エアーは黙って溜め息をつく
願い事というより、ただたんに今欲しいものを書いたのだろう
願い事のレベルがヒートと同じだ

横を見るとやはり同じことを思ったのか、メタルが苦笑しながらクイックの短冊を笹に結ぶ
そんなエアーとメタルに構うことなくクイックは部屋に戻っていった





「これ、お願いね」

緑色の短冊をメタルに差し出し、バブルはよたよたと城に入っていってしまった

エアーはメタルの受け取ったバブルの短冊を覗く




『金』







真ん中に大きく一文字


「なんというか……いさぎよすぎる願い事だな……」

「ああ……流石バブル……………ん?」


バブルの短冊を笹に結んでいたメタルが何かに気付いたように声をあげる
それから『金』と大きく書かれた短冊を裏返す








『うまく歩けるようになりたい』



短冊の裏に小さく書かれた願い事
メタルとエアーは小さく笑う



「まあ、あいつらしいな…」

「ああ。」



メタルは微笑みながら『金』と書かれた面を裏にして緑色の短冊を結び直した








「残りは俺とお前だ」

「そうだな。メタルはもう書くことは決まっているのか?」

「ああ。」


メタルはえんじ色の短冊にさらさらと几帳面な字で何かを書きながら続ける




「お前はどうだ?」

「俺は…特にこれといってないからな……そもそもただ願うより自分で行動するのが性に合っているからな……だが……」



エアーは何かを思い付いたように先ほど渡された水色の短冊に何かを書きはじめた




「何を書いたんだ?」

「お前こそ」


メタルとエアーは示し合わせたように互いに短冊を交換する




「………流石、俺の弟だな」

「ああ、多分お前も同じことを書くと思っていた」


メタルとエアーは笑いあいながら互いの短冊を笹に結ぶ



「さて、これで完成だ」

「ああ。俺達も戻るか」


メタルは残りの短冊とペンをまとめ、エアーは折り畳み式の机を畳み、抱える

エアーは城に戻る前にもう一度だけ笹を見返す

そしてさやさやと音をたてる笹を確認しメタルに続き中に入った


星空の下、色とりどりの短冊と共に風にそよぐ笹の葉

えんじと水色の短冊にはそれぞれ全く同じ願い事が書かれていた












(兄弟全員の願いが叶いますように)









+++++++++++++++++++
普段、季節ネタをまるっと無視して好き勝手書いてる私ですが、私だって季節ネタ書けるんだからねっ!というわけで七夕ネタですた。
いろいろつっこんだら負けだと思ってる。
最初固定カプで書こうとも思ったけど、せっかくなので全員書いてみました。気持ちAMだけども。
メタル、エアー、バブル、ウッドは書く字が綺麗そう。
メタルは機械的な綺麗さ、エアーは力強い書道みたいに綺麗で、バブルは神経質そうな細い字、ウッドは模範的な綺麗な字を書きそう。
フラッシュは癖のある字。汚くはない。ヒートは小学生みたいな字、パヤオは走り書きでそんなに綺麗じゃない。書くのもクイックだから誤字脱字多い。クラッシュは一生懸命さは伝わるけど書いてある内容は伝わらない味のありすぎる字^^


だいたいそんな感じです。
妄想乙!


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