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(ロックとバブル)












「最後にちょっとだけ、話をしようか」


今まさに、僕を壊そうとする青いロボットに、僕は笑いかけた
どう足掻いても僕の力では彼を止めることは出来ないってわかったから



「ずっと君に聞きたいことがあったんだ。君はどうして家庭用のロボットから、自ら望んで戦闘用ロボットになったの?」



本来ならば彼の居るべき場所はこんな暗い水の中じゃなくて、あたたかな光溢れるところだろう

料理をつくる
花を愛でる
歌を歌う
人間を愛する


平和 平和 平和

そんな世界を捨ててまで君はどうして武器を手にとったの?


僕は尋ねた


彼はとても悲しそうな表情を浮かべていた




「僕の生きていた世界は、平和なんかじゃなかった」


少年は呟いた
悲しみを抱えた青い瞳はどこか虚ろにすら感じた
深い深い感情を湛えた瞳だった




「僕は、平和を作る為に戦っているわけじゃない。僕がどんなに頑張っても、世界は完全に平和にはならないよ。」

「ならば何故?君が戦っても無意味じゃない。人間ってとても愚かなものだもの。きっとまた僕のような戦闘の為のロボットを作るよ」



ワイリー博士を含め、人間とは愚かだ
愚直に自らの幸福を願う、愚かで愛おしい生き物だ
博士は社会から抑圧され、排除され、抹消された
社会においてアルバート・W・ワイリーは消滅している

様々な圧力が彼の考えを聞こうともせず才能を認めぬまま圧殺した

だから博士は自らを社会に誇示しようとした

それが博士にとっての幸福





「僕は、あらゆる意味で無力だったんだ。ライト博士、ロールちゃん、他のライトナンバーズに囲まれ僕の世界は平和だった。だけど僕は、見ないフリをしてただけだったんだ。
本当に平和な世界なんて存在しないってことを…」


バスターに変形させた腕を青い瞳はじっとみつめる
この子の腕は、いったいどれほどのロボットを壊してきたのだろう




「僕は、自分の周りだけの平和に浸っていた。とても幸せだった。
だけど……その平和は壊された。僕の仲間達はワイリーによって操られ暴走した。
僕の幸せな世界は崩壊した。だから、それを取り戻すための力を望んだ。
結果的に僕はまた僕の平和を取り戻した。だけど、人間はもっと平和を望もうとする。いつの間にか僕は、世界の平和を守る為の正義のロボットになっていたんだ」


自嘲気味に彼は笑う
その表情は、正義のロボットなんかじゃなかった


「だから、僕は戦わなくちゃいけないんだ。僕は正義のロボットだから…」

「きみは優しいんだね」



この子は人間の押し付けた平和の使者を必死に演じている
平和になればなるほど、愚かな人間はもっと自分勝手な幸福を求めようと彼にさらなる要求を重ねるだけだというのに








「ありがとう、バブルマン…なんだか君と話をしたら少しだけ気持ちが楽になったよ」

「僕ら、別の形で出会えればよかったのにねぇ」




いつもの調子でのんびり言ったら彼は困ったように笑った






「それじゃあ、僕は悪のロボットを全力で演じさせてもらうよ。君が正義なら、僕は悪じゃなきゃね」

「本当は、戦いたくなかったよ…」

「まぁ仕方ないよ。僕らはロボットなんだもの」




そう言いながら僕はバブルリードを発射させる

青い小さな正義のロボットの攻撃が、僕の体を貫くのを感じながら











(僕らは幸せになりたいだけだった)


++++++++++++++++++++

なんだかよくわかりませんね。

ロックは実は自己中だったらいいって妄想
とりあえず、自分の周りが平和ならそれでいいって思ってたけど、1ボス暴走で世間からどんどん期待を押し付けられヒーローにならざるを得なかった

バブルはそんなロックに同情しながらも、やはりワイリーの求める幸福の為に戦う


お互い人間を愚かだと思いながらも創造主だけは好きって思ってる……みたいな



なんか自分でも混乱してきた\(^o^)/
深くは考えないでください。
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