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腐った方向に愛をぶちまけるブログです。
たいてい腐ってます。
はじめましての方はカテゴリー内「初めにお読みください」の記事を読んでください。
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(メタルが出来たばかりの頃の回想的な 思いのほか長くなったので続きます)
(メタル、ワイリー)
「ええと…アレはどこにしまったかのぅ」
カタカタとキーボードを叩く音だけが響く研究室
ワイリーは過去使っていたデータを探していた
いまや8体になった彼の自慢の息子達全てのデータを記録しているコンピュータ
その記録の量は膨大で、なかなか目当てのものが探し出せずにいた
「やはりメタルの言うようにこまめに整理せんといかんのう…まぁ今更言っても仕方ないが………ん…?」
彼の助手もつとめる紅いロボットの堅苦しい小言を思い出しひとり苦笑しながらも作業を進めていると、見慣れないファイルが検出される
普段なにかとファイルに名前をつけ、それだけで中身が何であるかわかるようにしてあるが、そのファイルは日付だけで保存されている
日付はどうやら相当昔のようで、メタルが完成してまもなくの頃だった
そんな変わったファイル興味を抱いたワイリーがそのファイルを開くのはごく自然のことだった
「これは……」
中を開くと数個の映像が出てきた
今では珍しく写真のような静止画もあれば動画もあったが、そのどの映像にもうつりこんでいるものがあった
「こんなところにしまっていたんじゃな……」
画像のひとつを選択して画面いっぱいに拡大する
その画面に映り出したのは、犬だった
愛らしい動作でカメラにじゃれつこうとしている姿をうつしたものだった
******************
「それで、いったいそやつはどうしたんだ、メタルマン」
いつものように任務から戻り、真っ先に報告にきた彼を見て、ワイリーは驚いた
「帰還途中に見つけました。勝手についてきたようです。」
ごく真面目に答えるロボットの腕には一匹の犬
中型犬に属されるであろうその犬の毛はもとの色がわからないくらい泥で汚れていた
「基地内を汚されると思い、捕獲しました。ドクターワイリー、指示を。」
「ふむ……。」
犬はメタルの腕の中で暴れるわけでもなく、すんすんとまわりの匂いを嗅いでいる
「とりあえず、体を洗ってやろうかの。」
パチリとした黒い瞳を見ながら、ワイリーは困ったように…しかしどこか嬉しそうにため息をついた
ワイリーとメタルによって泥だらけの状態から脱した犬は、茶色の雑種犬だった
ワイリーがありあわせで用意したエサを勢いよく食べ、気持ち良さそうに眠ってしまった
「のん気なもんじゃ」
「では、外につまみ出しますか?」
そんな犬の様子をワイリーは微笑ましいと感じての発言だったが、彼の優秀な息子はそれを不満と捉えたらしい
慌てて否定すると、メタルは不思議そうに了承した
「しばらくはここに置いてやるとするか。わしら2人ではここは広すぎるしな。こやつの世話は頼むぞ。メタルマン」
「はい。ドクターワイリー。」
本当は自分も世話をしてやりたかったが、研究室に籠もることが多いためそうもいかない
それに、この犬という生き物に触れることはメタルの感情回路にたいしても良い影響を与えるだろう
生真面目に返事をするメタルにワイリーはそう願っていた
それからの一人と一体と一匹の生活はいままでの静かな基地内をガラリと変えた
「犬!!待て!!!」
研究室の外から聞こえる大声
タッタッという軽快な足音と共にシュンと音を立て研究室の電子扉が開き小さな茶色がワイリーに飛びつく
「おお。コロ。またメタルを怒らせたのか?」
尾を振りワンッ と元気よく吠えた犬の口から片方だけの靴下が落ちる
同時にまた電子扉が開き、紅いロボットが怒気をはらませ入ってきた
「犬。博士の靴下を返しなさい。」
怒りを帯びた口調でメタルが言えば犬は素直に落とした靴下をくわえなおしメタルに渡す
「メタルの目を盗むとはコロもやるもんだのぅ」
「笑い事ではありません!」
ガハハとワイリーが笑えばメタルが声を荒げる
「いったいいくつコイツに洗濯物を駄目にされたか…!」
「コロはおまえと遊びたくて仕方ないじゃろう。なぁコロ?」
ワンッ 元気よく吠える犬とワイリーの様子に不満げなメタル
そんなメタル様子にやはりメタルに犬の世話をさせて正解だった、いい具合に感情回路が発達しているなとワイリーは喜んでいた
++++++++++++
メタルは犬のことを犬と呼び、ワイリーはコロとかポチとか適当に名前を付けて呼びます
ワイリーはメタルが犬を通して創造主の意志に不満をもつようになったことが嬉しい
それまでのメタルはワイリーの言うことはすべて正しいと思ってた
創造主に縛られない自分の感情を持ってくれることがすごく嬉しいワイリー博士
犬に振り回されながらもちゃんと世話をするメタル
自分では博士の命令だからと思っていても実際はメタルも犬を気にかけていて犬の飼い方とかしつけ方とか熱心に調べちゃう
(メタル、ワイリー)
「ええと…アレはどこにしまったかのぅ」
カタカタとキーボードを叩く音だけが響く研究室
ワイリーは過去使っていたデータを探していた
いまや8体になった彼の自慢の息子達全てのデータを記録しているコンピュータ
その記録の量は膨大で、なかなか目当てのものが探し出せずにいた
「やはりメタルの言うようにこまめに整理せんといかんのう…まぁ今更言っても仕方ないが………ん…?」
彼の助手もつとめる紅いロボットの堅苦しい小言を思い出しひとり苦笑しながらも作業を進めていると、見慣れないファイルが検出される
普段なにかとファイルに名前をつけ、それだけで中身が何であるかわかるようにしてあるが、そのファイルは日付だけで保存されている
日付はどうやら相当昔のようで、メタルが完成してまもなくの頃だった
そんな変わったファイル興味を抱いたワイリーがそのファイルを開くのはごく自然のことだった
「これは……」
中を開くと数個の映像が出てきた
今では珍しく写真のような静止画もあれば動画もあったが、そのどの映像にもうつりこんでいるものがあった
「こんなところにしまっていたんじゃな……」
画像のひとつを選択して画面いっぱいに拡大する
その画面に映り出したのは、犬だった
愛らしい動作でカメラにじゃれつこうとしている姿をうつしたものだった
******************
「それで、いったいそやつはどうしたんだ、メタルマン」
いつものように任務から戻り、真っ先に報告にきた彼を見て、ワイリーは驚いた
「帰還途中に見つけました。勝手についてきたようです。」
ごく真面目に答えるロボットの腕には一匹の犬
中型犬に属されるであろうその犬の毛はもとの色がわからないくらい泥で汚れていた
「基地内を汚されると思い、捕獲しました。ドクターワイリー、指示を。」
「ふむ……。」
犬はメタルの腕の中で暴れるわけでもなく、すんすんとまわりの匂いを嗅いでいる
「とりあえず、体を洗ってやろうかの。」
パチリとした黒い瞳を見ながら、ワイリーは困ったように…しかしどこか嬉しそうにため息をついた
ワイリーとメタルによって泥だらけの状態から脱した犬は、茶色の雑種犬だった
ワイリーがありあわせで用意したエサを勢いよく食べ、気持ち良さそうに眠ってしまった
「のん気なもんじゃ」
「では、外につまみ出しますか?」
そんな犬の様子をワイリーは微笑ましいと感じての発言だったが、彼の優秀な息子はそれを不満と捉えたらしい
慌てて否定すると、メタルは不思議そうに了承した
「しばらくはここに置いてやるとするか。わしら2人ではここは広すぎるしな。こやつの世話は頼むぞ。メタルマン」
「はい。ドクターワイリー。」
本当は自分も世話をしてやりたかったが、研究室に籠もることが多いためそうもいかない
それに、この犬という生き物に触れることはメタルの感情回路にたいしても良い影響を与えるだろう
生真面目に返事をするメタルにワイリーはそう願っていた
それからの一人と一体と一匹の生活はいままでの静かな基地内をガラリと変えた
「犬!!待て!!!」
研究室の外から聞こえる大声
タッタッという軽快な足音と共にシュンと音を立て研究室の電子扉が開き小さな茶色がワイリーに飛びつく
「おお。コロ。またメタルを怒らせたのか?」
尾を振りワンッ と元気よく吠えた犬の口から片方だけの靴下が落ちる
同時にまた電子扉が開き、紅いロボットが怒気をはらませ入ってきた
「犬。博士の靴下を返しなさい。」
怒りを帯びた口調でメタルが言えば犬は素直に落とした靴下をくわえなおしメタルに渡す
「メタルの目を盗むとはコロもやるもんだのぅ」
「笑い事ではありません!」
ガハハとワイリーが笑えばメタルが声を荒げる
「いったいいくつコイツに洗濯物を駄目にされたか…!」
「コロはおまえと遊びたくて仕方ないじゃろう。なぁコロ?」
ワンッ 元気よく吠える犬とワイリーの様子に不満げなメタル
そんなメタル様子にやはりメタルに犬の世話をさせて正解だった、いい具合に感情回路が発達しているなとワイリーは喜んでいた
++++++++++++
メタルは犬のことを犬と呼び、ワイリーはコロとかポチとか適当に名前を付けて呼びます
ワイリーはメタルが犬を通して創造主の意志に不満をもつようになったことが嬉しい
それまでのメタルはワイリーの言うことはすべて正しいと思ってた
創造主に縛られない自分の感情を持ってくれることがすごく嬉しいワイリー博士
犬に振り回されながらもちゃんと世話をするメタル
自分では博士の命令だからと思っていても実際はメタルも犬を気にかけていて犬の飼い方とかしつけ方とか熱心に調べちゃう
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