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腐った方向に愛をぶちまけるブログです。
たいてい腐ってます。
はじめましての方はカテゴリー内「初めにお読みください」の記事を読んでください。
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(バブル、エアー、メタル)
(クイックが作られる前)
僕には元々、欠陥があった
水の中でしか生きられない体(生きるなんて表現、僕にはおかしいけどね)
まともに歩くことさえ出来ない足
僕の兄にあたる2人は、そんな僕を気にかけてくれて、よく外の世界の話を聞かせてくれた
研究所のプールの中からの景色しか知らない僕は、その話を聞く度に胸が躍った
同時に、己の体を呪った
兄達がいない時は、プールの中から暗い天井をぼんやり眺め、外の世界に思いを馳せた
(太陽ってどれくらい暖かいのかな?)
(風や花の匂い、嗅いでみたいなぁ)
(……………寂しいなぁ)
ふとそんなことを考え、慌てて首を振る
寂しいはずない
そんなこと、考えてはいけない
もし、寂しいだなんて認めてしまったら、それこそみじめだ
(大丈夫、もうすぐメタルとエアーが来てくれる)
(僕は、大丈夫。)
目を閉じ視界を遮断する
暗い天井を見ていたくなかった
その天井だって、水の中からでは遠すぎたから
ある日、メタルとエアーが揃ってプールにやって来た
いつものようにプールサイドまで近付くと、いきなり二人に腕を掴まれ、水の中から引きずり出された
「わっ…!わっ!!何するの!?」
二人に持ち上げられ宙ぶらりんな体に、水の中では感じられなかった重力がかかる
「異常はないか?」
至って真面目に尋ねるメタルに頷く
「じゃあ、行くぞ。」
メタルの手が離れたかと思ったらエアーにがっしり体ごと支えられる
エアーは僕を背負う形でメタルに続いた
「ねえ、どこに行くの?」
「ラボだ。しばらく、お前のプールを改造することになった。その間、陸上でも生活出来るよう脚部パーツを博士が作って下さった。」
「本当?」
信じられない話だった
今まで望んでいた事が実際に実現するとは思わなかったから
「まぁ、すぐに歩けるかはわからないが……訓練を詰めば可能だろう。俺達も協力する」
付け加えるメタルの言葉にコアがとくりと震えた
自分が水の外で歩ける、そう考えただけでどうしようもない喜びが湧き上がってきた
新しく手に入れた脚は、はじめは立つことすら出来なかった
自分の体重をどう支えていいかわからず、転んでばかりだったが、なんとか立てるようになった
歩行するのはさらに難しく、エアーとメタルに支えられなければ歩くことは出来なかった
「…少し休むか。」
体にかかる重力がひどく重く感じる
重力も、僕の障害のひとつだった
「やっぱり、外で暮らすのって大変なんだね…」
こんな環境の中で普通に歩いたり走ったり出来る2人は凄いと思った
(やっぱり僕は、欠陥品なんだな……)
2人にとって普通のことすら満足に出来ない、あんなに歩くことに対し抱いていた期待もいつの間にかしぼんでいた
「…たしかに、お前にとって外にいることは大変だろうな」
メタルが僕の心を見透かしたように言葉を続ける
「しかしそんなこと当たり前だろう。お前は水中戦を目的に作られた。俺達は水の中ではただの金属の塊だからな。」
メタルの言葉にエアーが頷き続ける
「歩行が出来ないとか、水の外で戦えないとか、そんなことは気にするな。その為に俺達がいる。逆に言えば、水の中で戦う所かロクに動けない俺達の為に、お前がいるんだ。」
2人は僕を慰めているわけではない
この堅物2人にそんな気の利いたこと出来ないだろう
2人は本心から、そう言っているんだ
僕のことを、必要としてくれてる
そう思うだけで、嬉しかった
(知らなかった……)
水の中にいたころから、彼らは僕を必要としてくれていた
そのことを僕は、気づかないフリをしていた
知らず知らずのうちに、線を引いて、自分との差別化を図っていた
自分で線引きをしておきながら、寂しいって、水の底でいじけていた
僕が線を飛び越えて、2人に手を伸ばせば、2人は僕の手を引いてくれたのに
「……歩く練習、もうちょっと付き合ってくれる?」
俯きながら、僕は両手を伸ばした
「当然だ。お前がそれを望むなら…」
力強く腕を掴まれ支えてくれる2人の腕
僕は線を飛び越えた
+++++++++++++
上3人のお話
バブルかわいいよバブル(*´д`*)
バブルはパヤオが出来るまで末っ子体質だったらいい
末っ子体質のくせに甘えようとしなくて、でも寂しがり屋なバブルとか
そんなバブルをがっちりサポートの兄二人とか
そんな妄想話でした。
(クイックが作られる前)
僕には元々、欠陥があった
水の中でしか生きられない体(生きるなんて表現、僕にはおかしいけどね)
まともに歩くことさえ出来ない足
僕の兄にあたる2人は、そんな僕を気にかけてくれて、よく外の世界の話を聞かせてくれた
研究所のプールの中からの景色しか知らない僕は、その話を聞く度に胸が躍った
同時に、己の体を呪った
兄達がいない時は、プールの中から暗い天井をぼんやり眺め、外の世界に思いを馳せた
(太陽ってどれくらい暖かいのかな?)
(風や花の匂い、嗅いでみたいなぁ)
(……………寂しいなぁ)
ふとそんなことを考え、慌てて首を振る
寂しいはずない
そんなこと、考えてはいけない
もし、寂しいだなんて認めてしまったら、それこそみじめだ
(大丈夫、もうすぐメタルとエアーが来てくれる)
(僕は、大丈夫。)
目を閉じ視界を遮断する
暗い天井を見ていたくなかった
その天井だって、水の中からでは遠すぎたから
ある日、メタルとエアーが揃ってプールにやって来た
いつものようにプールサイドまで近付くと、いきなり二人に腕を掴まれ、水の中から引きずり出された
「わっ…!わっ!!何するの!?」
二人に持ち上げられ宙ぶらりんな体に、水の中では感じられなかった重力がかかる
「異常はないか?」
至って真面目に尋ねるメタルに頷く
「じゃあ、行くぞ。」
メタルの手が離れたかと思ったらエアーにがっしり体ごと支えられる
エアーは僕を背負う形でメタルに続いた
「ねえ、どこに行くの?」
「ラボだ。しばらく、お前のプールを改造することになった。その間、陸上でも生活出来るよう脚部パーツを博士が作って下さった。」
「本当?」
信じられない話だった
今まで望んでいた事が実際に実現するとは思わなかったから
「まぁ、すぐに歩けるかはわからないが……訓練を詰めば可能だろう。俺達も協力する」
付け加えるメタルの言葉にコアがとくりと震えた
自分が水の外で歩ける、そう考えただけでどうしようもない喜びが湧き上がってきた
新しく手に入れた脚は、はじめは立つことすら出来なかった
自分の体重をどう支えていいかわからず、転んでばかりだったが、なんとか立てるようになった
歩行するのはさらに難しく、エアーとメタルに支えられなければ歩くことは出来なかった
「…少し休むか。」
体にかかる重力がひどく重く感じる
重力も、僕の障害のひとつだった
「やっぱり、外で暮らすのって大変なんだね…」
こんな環境の中で普通に歩いたり走ったり出来る2人は凄いと思った
(やっぱり僕は、欠陥品なんだな……)
2人にとって普通のことすら満足に出来ない、あんなに歩くことに対し抱いていた期待もいつの間にかしぼんでいた
「…たしかに、お前にとって外にいることは大変だろうな」
メタルが僕の心を見透かしたように言葉を続ける
「しかしそんなこと当たり前だろう。お前は水中戦を目的に作られた。俺達は水の中ではただの金属の塊だからな。」
メタルの言葉にエアーが頷き続ける
「歩行が出来ないとか、水の外で戦えないとか、そんなことは気にするな。その為に俺達がいる。逆に言えば、水の中で戦う所かロクに動けない俺達の為に、お前がいるんだ。」
2人は僕を慰めているわけではない
この堅物2人にそんな気の利いたこと出来ないだろう
2人は本心から、そう言っているんだ
僕のことを、必要としてくれてる
そう思うだけで、嬉しかった
(知らなかった……)
水の中にいたころから、彼らは僕を必要としてくれていた
そのことを僕は、気づかないフリをしていた
知らず知らずのうちに、線を引いて、自分との差別化を図っていた
自分で線引きをしておきながら、寂しいって、水の底でいじけていた
僕が線を飛び越えて、2人に手を伸ばせば、2人は僕の手を引いてくれたのに
「……歩く練習、もうちょっと付き合ってくれる?」
俯きながら、僕は両手を伸ばした
「当然だ。お前がそれを望むなら…」
力強く腕を掴まれ支えてくれる2人の腕
僕は線を飛び越えた
+++++++++++++
上3人のお話
バブルかわいいよバブル(*´д`*)
バブルはパヤオが出来るまで末っ子体質だったらいい
末っ子体質のくせに甘えようとしなくて、でも寂しがり屋なバブルとか
そんなバブルをがっちりサポートの兄二人とか
そんな妄想話でした。
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