http://mikirigo.blog.shinobi.jp/
腐った方向に愛をぶちまけるブログです。
たいてい腐ってます。
はじめましての方はカテゴリー内「初めにお読みください」の記事を読んでください。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
※2ボスでM受けALL
※続きものなので前の話を読まないとさっぱりです
恋は戦争#1/#2/#3/#4/#5/#6/#7
「お疲れさん」
重い足取りでラボに戻ると椅子に座ったフラッシュが出迎えた
おそらく戻ってきた兄弟達のメンテナンスに明け暮れていたのだろう
その顔には若干の疲労が伺えた
「みんなは……」
「まだ奥だ。さっきクイックが戻ってきた…全員、戻ったんだよな?」
「…ああ」
クイックの名が出て、僅かにその紅が揺れるのをフラッシュは黙って見ていた
自分の側の椅子を引くとメタルに座るように促す
メタルは動揺を悟られまいとゆっくりとまばたきをしてからそれに従った
「俺がしてきたことは、間違ってたのだろうか」
ぼんやりと天井を見つめメタルが呟く
空虚な紅を横目で見ながらフラッシュはため息をつく
きっとここで自分がどんな言葉をかけようとメタルは聞かないだろう
ただ自分を責めるだけだ
だからこそフラッシュはただ黙っていた
それが酷くもどかしかった
「俺は、良い兄であろうと行動してきた。その結果がこれだ…結局は、俺の自己満足だ」
「メタル…」
「俺は、兄弟という関係に甘えてたんだな」
普段はマスクに隠されている口元が自嘲に歪む
その様子にフラッシュは眉間にしわを寄せる
「……別に、慰めるわけじゃねぇけど、」
わざとらしく前置きをし、フラッシュは言葉を続ける
「誰だって、隠したいものの一つや二つあんだろ。今回はたまたま、ウィルスのせいでそれが暴走しただけで、本来ならそれは他人が気取ったらいけないもんだ。それに気付いていながらお前がそれに触れなかったことがお前の甘えだってなら、みんなその甘えに助けられてただろうよ」
フラッシュはそれだけ言うとフンと鼻を鳴らす
照れくさいのか、メタルの方を一切見ずに吐いた言葉だった
メタルは視線をフラッシュへ移す
じっと見つめられ、フラッシュは益々ばつが悪そうに眉間に皺を増やす
「なんだよ…」
「いや…」
ギロリとメタルを睨むとメタルは情けない顔をした
「……ありがとう、フラッシュ」
「べつに」
不器用な弟の優しさに、メタルは情けなく微笑んだ
「おはよう」
「ああ、おはようウッド」
朝食の支度をしながら、起きてきたウッドにメタルは笑いかける
食卓についたウッドは、先に起きていたエアーやバブルにも笑いかける
そうこうしているうちに寝起きのヒートがやって来て、朝のトレーニングからクイックが帰ってきて、朝から元気なクラッシュに言葉通り無理矢理叩き起こされたのであろうフラッシュが不機嫌そうな表情でクラッシュに引きずられ食卓につく
ウィルス騒動から一週間
ワイリー城は平穏を取り戻していた
みな、何事もなかったかのように日常生活を送っている
そこにはなんの気まずさも見つからない
正確には、いちいち気にしていたら気恥ずかしくてやってられない…というのが兄弟達の本音だった
開き直りとも取れる兄弟達の行動
しかしそれにより日常を取り戻したのも事実だ
「ヒート、食事中はテレビじゃなくて食事に集中しろ」
「ふぁーい」
「クイックがおれの卵焼きとった!」
「取ってねぇよ。証拠あんのか?」
「めっちゃ口元に卵ついてんぞ…」
「げっ!ハゲ…余計なことを…」
「ウッド、マヨネーズ取って」
「はい。あっ!メタル兄ちゃん、僕も運ぶの手伝うよ」
「ありがとう、ウッド。………コラ、お前たち喧嘩するなら外に出てやりなさい」
さっそく臨戦態勢に入っているクラッシュとクイックにメタルが咎めるように言うと二人揃って「俺は悪くない!」と抗議の声があがる
そんな二人にメタルは苦笑しながら、茶碗をウッドに渡していく
ギャーギャーと未だくだらない言い争いを続けるクイックとクラッシュに段々とエアーの目つきが鋭くなる
他の兄弟達は無言で机と椅子を非難させる
その無駄のない連携の取れた動きにメタルは少し感心し、エアーはガタリと音を立て立ち上がった
その日、ワイリー城の居間にあたる部屋の天井が上空に打ち上げられ、その後ふてくされながら屋根の修理をするクイックとクラッシュの姿が見られたらしい
++++++++++++++++++++
長々とお付き合いくださりありがとうございました
反省と反省と反省と反省しかありませんが、なんとか終わらせることができました…!
これほど長編になるとは思わなかったので、途中何度も心が折れましたが、更新の度にあがるパチや温かいお言葉のおかげで頑張れました…!本当にありがとうございます!
引き続き、現在は6/7まで10000打リクエストを募集しております故、よろしかったらリクエスト投げ込んでやってください。
本当にありがとうございました!
※続きものなので前の話を読まないとさっぱりです
恋は戦争#1/#2/#3/#4/#5/#6/#7
「お疲れさん」
重い足取りでラボに戻ると椅子に座ったフラッシュが出迎えた
おそらく戻ってきた兄弟達のメンテナンスに明け暮れていたのだろう
その顔には若干の疲労が伺えた
「みんなは……」
「まだ奥だ。さっきクイックが戻ってきた…全員、戻ったんだよな?」
「…ああ」
クイックの名が出て、僅かにその紅が揺れるのをフラッシュは黙って見ていた
自分の側の椅子を引くとメタルに座るように促す
メタルは動揺を悟られまいとゆっくりとまばたきをしてからそれに従った
「俺がしてきたことは、間違ってたのだろうか」
ぼんやりと天井を見つめメタルが呟く
空虚な紅を横目で見ながらフラッシュはため息をつく
きっとここで自分がどんな言葉をかけようとメタルは聞かないだろう
ただ自分を責めるだけだ
だからこそフラッシュはただ黙っていた
それが酷くもどかしかった
「俺は、良い兄であろうと行動してきた。その結果がこれだ…結局は、俺の自己満足だ」
「メタル…」
「俺は、兄弟という関係に甘えてたんだな」
普段はマスクに隠されている口元が自嘲に歪む
その様子にフラッシュは眉間にしわを寄せる
「……別に、慰めるわけじゃねぇけど、」
わざとらしく前置きをし、フラッシュは言葉を続ける
「誰だって、隠したいものの一つや二つあんだろ。今回はたまたま、ウィルスのせいでそれが暴走しただけで、本来ならそれは他人が気取ったらいけないもんだ。それに気付いていながらお前がそれに触れなかったことがお前の甘えだってなら、みんなその甘えに助けられてただろうよ」
フラッシュはそれだけ言うとフンと鼻を鳴らす
照れくさいのか、メタルの方を一切見ずに吐いた言葉だった
メタルは視線をフラッシュへ移す
じっと見つめられ、フラッシュは益々ばつが悪そうに眉間に皺を増やす
「なんだよ…」
「いや…」
ギロリとメタルを睨むとメタルは情けない顔をした
「……ありがとう、フラッシュ」
「べつに」
不器用な弟の優しさに、メタルは情けなく微笑んだ
「おはよう」
「ああ、おはようウッド」
朝食の支度をしながら、起きてきたウッドにメタルは笑いかける
食卓についたウッドは、先に起きていたエアーやバブルにも笑いかける
そうこうしているうちに寝起きのヒートがやって来て、朝のトレーニングからクイックが帰ってきて、朝から元気なクラッシュに言葉通り無理矢理叩き起こされたのであろうフラッシュが不機嫌そうな表情でクラッシュに引きずられ食卓につく
ウィルス騒動から一週間
ワイリー城は平穏を取り戻していた
みな、何事もなかったかのように日常生活を送っている
そこにはなんの気まずさも見つからない
正確には、いちいち気にしていたら気恥ずかしくてやってられない…というのが兄弟達の本音だった
開き直りとも取れる兄弟達の行動
しかしそれにより日常を取り戻したのも事実だ
「ヒート、食事中はテレビじゃなくて食事に集中しろ」
「ふぁーい」
「クイックがおれの卵焼きとった!」
「取ってねぇよ。証拠あんのか?」
「めっちゃ口元に卵ついてんぞ…」
「げっ!ハゲ…余計なことを…」
「ウッド、マヨネーズ取って」
「はい。あっ!メタル兄ちゃん、僕も運ぶの手伝うよ」
「ありがとう、ウッド。………コラ、お前たち喧嘩するなら外に出てやりなさい」
さっそく臨戦態勢に入っているクラッシュとクイックにメタルが咎めるように言うと二人揃って「俺は悪くない!」と抗議の声があがる
そんな二人にメタルは苦笑しながら、茶碗をウッドに渡していく
ギャーギャーと未だくだらない言い争いを続けるクイックとクラッシュに段々とエアーの目つきが鋭くなる
他の兄弟達は無言で机と椅子を非難させる
その無駄のない連携の取れた動きにメタルは少し感心し、エアーはガタリと音を立て立ち上がった
その日、ワイリー城の居間にあたる部屋の天井が上空に打ち上げられ、その後ふてくされながら屋根の修理をするクイックとクラッシュの姿が見られたらしい
++++++++++++++++++++
長々とお付き合いくださりありがとうございました
反省と反省と反省と反省しかありませんが、なんとか終わらせることができました…!
これほど長編になるとは思わなかったので、途中何度も心が折れましたが、更新の度にあがるパチや温かいお言葉のおかげで頑張れました…!本当にありがとうございます!
引き続き、現在は6/7まで10000打リクエストを募集しております故、よろしかったらリクエスト投げ込んでやってください。
本当にありがとうございました!
PR
COMMENTS