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腐った方向に愛をぶちまけるブログです。
たいてい腐ってます。
はじめましての方はカテゴリー内「初めにお読みください」の記事を読んでください。
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(ヒートとウッド お題)(ウッド起動直後)
はじめてぼくに出来た弟は、ぼくが近づいてはいけない存在だった
ウッドが起動した日
メタルの後についてラボに向かった
台の上に寝かせられたまだ起動前のはじめての弟の姿を見た瞬間、ぼくの中に浮かんだのは「よく燃えそうだな」という考えだった
そんな自分に気づいて、ぼくはなにを考えているんだ
はじめての大切な弟に対してよく燃えそうだなんて
ウッドを見る前までの楽しみな気持ちがしぼんでいくのがわかった
ウッドが起動して、兄弟たちが次々とウッドに声をかけていった
みんなウッドが無事起動して喜んでいた
クラッシュなんてテンションあがりすぎて両腕のドリルを回しだし、エアーにおこられていた
そんな様子をみんな楽しそうに笑っていた
ウッドも笑っていた
だけどぼくだけはその輪に入れずにいた
そんなぼくに気づいたメタルが、お前もウッドに挨拶しなさい。ずっと楽しみにしていた弟だろうと声をかけてくれた
メタルに手を引かれ、ウッドに近づく
だけどぼくはウッドのほうを見れなかった
ヒート とメタルに促され見上げるとぼくよりだいぶ体の大きな弟がニコニコと微笑んでいた
大柄な檜のボディをみて、やっぱりぼくはこわくなった
もし、ぼくがこの子を燃やしてしまったらどうしよう…
この子に嫌われてしまう
この子を怖がらせてしまう
どうしたんだ、ヒート?とメタルが心配そうに覗き込んでくる
本当は僕もこの子と話をしたい
この子に触りたい
だけど出来なかった
動けないでいるぼくより先に行動をおこしたのはウッドだった
「はじめまして。ヒート兄ちゃん。僕はウッドマンだよ。」
ウッドが寝台から降り、身を屈めると檜の香りがした
どうしていいかわからないでいると、ウッドがぼくの手を握ってきた
「大丈夫だよ。」
それだけ言ってぎゅっとぼくの手を包む指に力を込める
それだけで、ぼくは泣きそうになるくらい嬉しかった
「よろしくね。ウッド!」
(驚くほどの純粋さで、きみは僕の手を取った)
title>>>確かに恋だった
++++++++++
ウッドはなんとなくだけどヒートが不安がっていたのがわかったから安心させてあげたかった
たとえヒートが暴走して、ほかの兄弟に攻撃してもウッドにだけは攻撃しないと思う
はじめてぼくに出来た弟は、ぼくが近づいてはいけない存在だった
ウッドが起動した日
メタルの後についてラボに向かった
台の上に寝かせられたまだ起動前のはじめての弟の姿を見た瞬間、ぼくの中に浮かんだのは「よく燃えそうだな」という考えだった
そんな自分に気づいて、ぼくはなにを考えているんだ
はじめての大切な弟に対してよく燃えそうだなんて
ウッドを見る前までの楽しみな気持ちがしぼんでいくのがわかった
ウッドが起動して、兄弟たちが次々とウッドに声をかけていった
みんなウッドが無事起動して喜んでいた
クラッシュなんてテンションあがりすぎて両腕のドリルを回しだし、エアーにおこられていた
そんな様子をみんな楽しそうに笑っていた
ウッドも笑っていた
だけどぼくだけはその輪に入れずにいた
そんなぼくに気づいたメタルが、お前もウッドに挨拶しなさい。ずっと楽しみにしていた弟だろうと声をかけてくれた
メタルに手を引かれ、ウッドに近づく
だけどぼくはウッドのほうを見れなかった
ヒート とメタルに促され見上げるとぼくよりだいぶ体の大きな弟がニコニコと微笑んでいた
大柄な檜のボディをみて、やっぱりぼくはこわくなった
もし、ぼくがこの子を燃やしてしまったらどうしよう…
この子に嫌われてしまう
この子を怖がらせてしまう
どうしたんだ、ヒート?とメタルが心配そうに覗き込んでくる
本当は僕もこの子と話をしたい
この子に触りたい
だけど出来なかった
動けないでいるぼくより先に行動をおこしたのはウッドだった
「はじめまして。ヒート兄ちゃん。僕はウッドマンだよ。」
ウッドが寝台から降り、身を屈めると檜の香りがした
どうしていいかわからないでいると、ウッドがぼくの手を握ってきた
「大丈夫だよ。」
それだけ言ってぎゅっとぼくの手を包む指に力を込める
それだけで、ぼくは泣きそうになるくらい嬉しかった
「よろしくね。ウッド!」
(驚くほどの純粋さで、きみは僕の手を取った)
title>>>確かに恋だった
++++++++++
ウッドはなんとなくだけどヒートが不安がっていたのがわかったから安心させてあげたかった
たとえヒートが暴走して、ほかの兄弟に攻撃してもウッドにだけは攻撃しないと思う
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(F+Q お題)
フラッシュマンはほとほとげんなりしていた
理由は一つ上のオレンジの兄弟機
いきなりフラッシュの部屋にやってきて(もちろん部屋の主の許可なんてハナから無視して) データを見せろと勝手にコンピュータからプラグを繋いだ(おいおい、こいつ自由すぎるだろ…)
そのままいつになく真剣にデータ処理をはじめたもんだからたまったもんじゃない
「…………………。」
「………………………。」
静まり返った室内
あまりに真剣なクラッシュの様子に、フラッシュは文句を言うこともできずにいた
(こういう時のコイツはちょっとしたことでもキレるからな…)
「……………やっぱり、違う。」
「あ?何がだよ?」
はぁともう何度目かになる溜め息をもらすと、それまで押し黙っていたクラッシュがポツリと呟く
そして乱雑にプラグを引き抜くとそのままプラグをほおった
(オイオイ…端末部分はデリケートなんだぞ…)
そんな文句をぐっと飲み込みじろりとクラッシュを睨みつける
「おれとおまえのデータ、全く違った」
「はぁ?ンなこと当たり前だろうが」
何言ってんだと怪訝な表情を浮かべるフラッシュ
「でもおれたちのデータは、同時期に作られたってメタルが言ってた。」
なんとなくだが、クラッシュの言わんとしていることがわかってきてフラッシュは眉間にシワをよせる
「なんで同じ頃に作られたものなのに違うんだ?」
「あのな……同じもん2つ作っても意味ねぇだろばぁーか」
馬鹿と言われ今度はクラッシュが不満そうな表情を浮かべる
「同じデータで違う素体に入れたらうまく動くわけねぇだろ。俺の体じゃお前のデータは使えねぇし、お前の処理能力じゃ俺のデータを処理できねぇだろ。お互いスペックが正反対だからな」
兄弟一の頑丈さを誇るクラッシュの素体でなければクラッシュボムはつかえない。
逆に、兄弟一の処理能力に長けたフラッシュのソフトでなければ膨大な量の難解なデータを処理出来ず起動さえ出来ないだろう
「俺たちは与えられ役割が違うんだよ。全く同じデータを使うのは量産型だ。俺たちは違うだろ。」
博士は自分達にそれぞれ別の役割を与えられた
同じでは意味がないんだ
「…やっぱり、フラッシュのとこにきて正解だった」
「はっ!少しは自分で考えてくれよな!」
皮肉を言うがクラッシュは疑問が解決してご機嫌だ
「なぁフラッシュ。」
「んだよ…?」
まだなんかあんのか?とフラッシュは面倒くさそうに目を向ける
「おれたち、お互いが持ってないもの持ってるんだな!」
頑丈の体
処理能力に長けた知能
お互いがもっとも誇れるものは正反対だ
「つまり、おれとおまえが組めば最強ってことだな!」
キラキラと目を輝かせるクラッシュにフラッシュは一瞬不意をつかれるもののすぐにニヤリと不適な笑みを浮かべる
「ああ。俺たちが組めば最強だ。あの速馬鹿にだって負けねえだろうよ」
「すごいな!おれたち!」
素直すぎるクラッシュの言葉に思わず吹き出す
「だからこれからも頼むぜ?兄貴」
「おう!」
(君と僕ののりしろを結合してできるもの)
title>>>joy
++++++++++++
タイムストッパー+クラッシュボム=クイック終了のお知らせ\(^o^)/
フラッシュマンはほとほとげんなりしていた
理由は一つ上のオレンジの兄弟機
いきなりフラッシュの部屋にやってきて(もちろん部屋の主の許可なんてハナから無視して) データを見せろと勝手にコンピュータからプラグを繋いだ(おいおい、こいつ自由すぎるだろ…)
そのままいつになく真剣にデータ処理をはじめたもんだからたまったもんじゃない
「…………………。」
「………………………。」
静まり返った室内
あまりに真剣なクラッシュの様子に、フラッシュは文句を言うこともできずにいた
(こういう時のコイツはちょっとしたことでもキレるからな…)
「……………やっぱり、違う。」
「あ?何がだよ?」
はぁともう何度目かになる溜め息をもらすと、それまで押し黙っていたクラッシュがポツリと呟く
そして乱雑にプラグを引き抜くとそのままプラグをほおった
(オイオイ…端末部分はデリケートなんだぞ…)
そんな文句をぐっと飲み込みじろりとクラッシュを睨みつける
「おれとおまえのデータ、全く違った」
「はぁ?ンなこと当たり前だろうが」
何言ってんだと怪訝な表情を浮かべるフラッシュ
「でもおれたちのデータは、同時期に作られたってメタルが言ってた。」
なんとなくだが、クラッシュの言わんとしていることがわかってきてフラッシュは眉間にシワをよせる
「なんで同じ頃に作られたものなのに違うんだ?」
「あのな……同じもん2つ作っても意味ねぇだろばぁーか」
馬鹿と言われ今度はクラッシュが不満そうな表情を浮かべる
「同じデータで違う素体に入れたらうまく動くわけねぇだろ。俺の体じゃお前のデータは使えねぇし、お前の処理能力じゃ俺のデータを処理できねぇだろ。お互いスペックが正反対だからな」
兄弟一の頑丈さを誇るクラッシュの素体でなければクラッシュボムはつかえない。
逆に、兄弟一の処理能力に長けたフラッシュのソフトでなければ膨大な量の難解なデータを処理出来ず起動さえ出来ないだろう
「俺たちは与えられ役割が違うんだよ。全く同じデータを使うのは量産型だ。俺たちは違うだろ。」
博士は自分達にそれぞれ別の役割を与えられた
同じでは意味がないんだ
「…やっぱり、フラッシュのとこにきて正解だった」
「はっ!少しは自分で考えてくれよな!」
皮肉を言うがクラッシュは疑問が解決してご機嫌だ
「なぁフラッシュ。」
「んだよ…?」
まだなんかあんのか?とフラッシュは面倒くさそうに目を向ける
「おれたち、お互いが持ってないもの持ってるんだな!」
頑丈の体
処理能力に長けた知能
お互いがもっとも誇れるものは正反対だ
「つまり、おれとおまえが組めば最強ってことだな!」
キラキラと目を輝かせるクラッシュにフラッシュは一瞬不意をつかれるもののすぐにニヤリと不適な笑みを浮かべる
「ああ。俺たちが組めば最強だ。あの速馬鹿にだって負けねえだろうよ」
「すごいな!おれたち!」
素直すぎるクラッシュの言葉に思わず吹き出す
「だからこれからも頼むぜ?兄貴」
「おう!」
(君と僕ののりしろを結合してできるもの)
title>>>joy
++++++++++++
タイムストッパー+クラッシュボム=クイック終了のお知らせ\(^o^)/
(前回の続き、メタルが出来たばかりの頃。メタルが犬嫌いになるまで)
(メタル、ワイリー)
その日メタルはいつものように研究室に籠もるワイリーの代わりに雑務をこなしていた
ひとしきりデスクに向かい、コンピュータ内の情報の更新、整理を行ったあとそろそろ犬がかまって欲しくなってやってくる頃だな…と無意識に思い、コンピューターをスタンバイモードに切り替え、犬がいるであろう居間へむかった
あいつは寂しがっては部屋中を散らかすから、まず掃除からはじめなければならないだろうな
そう思いながら居間に足を踏み入れた瞬間に感じる違和感
居間が昨日犬が眠った後でメタルが片付けた状態のままだったからだ
「犬……?」
犬はいつもの場所…お気に入りのソファーの上で丸まっていた
ざわりとコアがふるえたように感じる
「おい、犬。そろそろ腹が減っただろう。いつまで寝ているつもりだ?だらしないぞ」
平静を装い犬に近づく
近づくにつれて、先ほどから感じる違和感が大きくなっていった
「博士!ワイリー博士!」
いつもならば先に犬が飛び込んでくる研究室にひどくうろたえた様子のメタルが飛び込んできた
「何事だ!?メタルマン!」
普段の落ち着いた彼からは想像もつかない狼狽ぶりにワイリーもただならぬ気配を察する
「犬が……犬の様子がおかしいです!メンテナンスをお願いします!」
悲痛ともとれるメタルの声
メタルの腕には昨日元気に走り回っていたとは思えないほど弱りきった犬がいた
かろうじて呼吸はしているものの、力強く地を蹴っていたしなやかな足はだらりと伸びきっている
「博士!はやくメンテナンスを…!」
メタルの叫びにぐっと言葉を詰まらす
「博士……お願いします…!」
「……メタルマン、わしは科学者だ」
メタルとは対照的にワイリーの声は落ち着いていた
「わしには『直す』ことは出来ても『治す』ことはできん。」
ゆっくりとメタルに近づき、その腕に抱かれた犬の頭を撫でる
「わしには、こいつを治してやることはできんのだ…」
「そん…な………。でも……でも博士は天才です!どんなに私がボロボロになって帰ってきても、キチンと直してくれるじゃないですか…!」
メタルは自分が今、父であり創造主であるワイリーを困らせていることを自覚していた
メタルの言葉に悲しそうな顔をする…ロボットが創造主に迷惑をかけてはいけないと思っていても止められなかった
これでは駄々っ子だ
ワイリー博士に愛想をつかされてしまうかもしれない
それは自分にとって耐え難いことであるが、今、自分の腕の中でどんどん衰弱していく犬を失うことも耐え難いと感じた
「お願いします…博士……。ドクター……。ドクターワイリー……」
わかっている
博士は機械である自分を直すことは出来ても、この小さな命を治すことはできないと
そして自分にもどうすることもできないと
小さな命は、紅い機械と奇跡の科学者に見守られて彼らの想いに、与えられた愛情に、応えるよう、最期にワンと吠えた
**********
「博士!ワイリー博士!」
「おお!メタルマンか!どうしたんだ?」
「探していたデータは見つかりましたか?」
昔の思い出により感傷に浸っているところを急に現実に呼び戻されたワイリーは誤魔化すように咳払いをした
「それがなかなか見つからなくての…」
「だからこまめにデータの整理をしてくださいと言ったのに……。私も手伝います。」
そう言い、コンピュータに目を向けたメタルの表情がこわばる
「これは……。」
「たまたま見つけてな…。覚えているか?」
画面にうつる犬の姿を凝視するメタル
目元しか伺い知ることは出来ないがきっと苦虫を噛み潰したような表情を浮かべているのだろう
「忘れるわけありませんよ。」
「おまえのことを初めて振り回した相手だしのぅ。」
ワイリーの言葉にますます渋い表情を浮かべるメタル
犬がいなくなって、メタルがまっさきに行ったのは、犬がいた痕跡の消去だった
犬の使っていた皿、犬によって穴だらけになってしまった靴下、犬のお気に入りのソファーの上の座布団…
犬がいたことを忘れたいというように次々と捨てていった
しかし彼の中の犬に関するメモリーだけはどうしても消すことが出来ず、それ以降、犬という犬を見る度に沈んでいた
「お前の犬嫌いはこいつが原因なんじゃろうな」
「嫌いというか……苦手なんです。」
苦笑するもののモニターにうつる犬を見る目は優しい
「わしはおまえにやつの世話を任せて本当によかったと思っているぞ。」
「ええ…。私も今ではよかったと思えるようになりました。」
毎日の掃除は大変でしたけどね、そう付け加えるメタルにワイリーは悪戯な笑みを浮かべる
「おまえがあんなに犬のことを気にかけて大切にしてたとは思わなかったわい。」
「ええ。私はあいつのことが結構好きでしたから。」
からかうようなワイリーの言葉をさらりと肯定するメタル
「あいつがいなければ、今の私は無かったと思いますよ。兄弟を大切だと思うことも、こうやって博士に小言を言うことも…」
「うーむ…小言については少しコロを恨んでしまうの…」
「それだけあなたが私にとって大切だということですよ。ドクター」
あいつの時のように、私は大切な存在を無くしたく無いんです
そう続けようとしてメタルは言葉を飲み込んだ
きっといわなくてもわかってくれていると思ったからだ
「さあ、作業をはじめましょう。」
そう言い、犬の画像の入ったフォルダを閉じる
コンピュータの中では、茶色の犬と科学者と紅いロボットが幸せそうに笑っていた
++++++++++++++
メタルが犬嫌いになった理由を妄想→こんな結果に\(^o^)/
なんていうか……すみません…
私、長い文章書くの下手すぎですね…
いや、短い文章書くのも下手だけど
しょんぼりんぬ
(メタル、ワイリー)
その日メタルはいつものように研究室に籠もるワイリーの代わりに雑務をこなしていた
ひとしきりデスクに向かい、コンピュータ内の情報の更新、整理を行ったあとそろそろ犬がかまって欲しくなってやってくる頃だな…と無意識に思い、コンピューターをスタンバイモードに切り替え、犬がいるであろう居間へむかった
あいつは寂しがっては部屋中を散らかすから、まず掃除からはじめなければならないだろうな
そう思いながら居間に足を踏み入れた瞬間に感じる違和感
居間が昨日犬が眠った後でメタルが片付けた状態のままだったからだ
「犬……?」
犬はいつもの場所…お気に入りのソファーの上で丸まっていた
ざわりとコアがふるえたように感じる
「おい、犬。そろそろ腹が減っただろう。いつまで寝ているつもりだ?だらしないぞ」
平静を装い犬に近づく
近づくにつれて、先ほどから感じる違和感が大きくなっていった
「博士!ワイリー博士!」
いつもならば先に犬が飛び込んでくる研究室にひどくうろたえた様子のメタルが飛び込んできた
「何事だ!?メタルマン!」
普段の落ち着いた彼からは想像もつかない狼狽ぶりにワイリーもただならぬ気配を察する
「犬が……犬の様子がおかしいです!メンテナンスをお願いします!」
悲痛ともとれるメタルの声
メタルの腕には昨日元気に走り回っていたとは思えないほど弱りきった犬がいた
かろうじて呼吸はしているものの、力強く地を蹴っていたしなやかな足はだらりと伸びきっている
「博士!はやくメンテナンスを…!」
メタルの叫びにぐっと言葉を詰まらす
「博士……お願いします…!」
「……メタルマン、わしは科学者だ」
メタルとは対照的にワイリーの声は落ち着いていた
「わしには『直す』ことは出来ても『治す』ことはできん。」
ゆっくりとメタルに近づき、その腕に抱かれた犬の頭を撫でる
「わしには、こいつを治してやることはできんのだ…」
「そん…な………。でも……でも博士は天才です!どんなに私がボロボロになって帰ってきても、キチンと直してくれるじゃないですか…!」
メタルは自分が今、父であり創造主であるワイリーを困らせていることを自覚していた
メタルの言葉に悲しそうな顔をする…ロボットが創造主に迷惑をかけてはいけないと思っていても止められなかった
これでは駄々っ子だ
ワイリー博士に愛想をつかされてしまうかもしれない
それは自分にとって耐え難いことであるが、今、自分の腕の中でどんどん衰弱していく犬を失うことも耐え難いと感じた
「お願いします…博士……。ドクター……。ドクターワイリー……」
わかっている
博士は機械である自分を直すことは出来ても、この小さな命を治すことはできないと
そして自分にもどうすることもできないと
小さな命は、紅い機械と奇跡の科学者に見守られて彼らの想いに、与えられた愛情に、応えるよう、最期にワンと吠えた
**********
「博士!ワイリー博士!」
「おお!メタルマンか!どうしたんだ?」
「探していたデータは見つかりましたか?」
昔の思い出により感傷に浸っているところを急に現実に呼び戻されたワイリーは誤魔化すように咳払いをした
「それがなかなか見つからなくての…」
「だからこまめにデータの整理をしてくださいと言ったのに……。私も手伝います。」
そう言い、コンピュータに目を向けたメタルの表情がこわばる
「これは……。」
「たまたま見つけてな…。覚えているか?」
画面にうつる犬の姿を凝視するメタル
目元しか伺い知ることは出来ないがきっと苦虫を噛み潰したような表情を浮かべているのだろう
「忘れるわけありませんよ。」
「おまえのことを初めて振り回した相手だしのぅ。」
ワイリーの言葉にますます渋い表情を浮かべるメタル
犬がいなくなって、メタルがまっさきに行ったのは、犬がいた痕跡の消去だった
犬の使っていた皿、犬によって穴だらけになってしまった靴下、犬のお気に入りのソファーの上の座布団…
犬がいたことを忘れたいというように次々と捨てていった
しかし彼の中の犬に関するメモリーだけはどうしても消すことが出来ず、それ以降、犬という犬を見る度に沈んでいた
「お前の犬嫌いはこいつが原因なんじゃろうな」
「嫌いというか……苦手なんです。」
苦笑するもののモニターにうつる犬を見る目は優しい
「わしはおまえにやつの世話を任せて本当によかったと思っているぞ。」
「ええ…。私も今ではよかったと思えるようになりました。」
毎日の掃除は大変でしたけどね、そう付け加えるメタルにワイリーは悪戯な笑みを浮かべる
「おまえがあんなに犬のことを気にかけて大切にしてたとは思わなかったわい。」
「ええ。私はあいつのことが結構好きでしたから。」
からかうようなワイリーの言葉をさらりと肯定するメタル
「あいつがいなければ、今の私は無かったと思いますよ。兄弟を大切だと思うことも、こうやって博士に小言を言うことも…」
「うーむ…小言については少しコロを恨んでしまうの…」
「それだけあなたが私にとって大切だということですよ。ドクター」
あいつの時のように、私は大切な存在を無くしたく無いんです
そう続けようとしてメタルは言葉を飲み込んだ
きっといわなくてもわかってくれていると思ったからだ
「さあ、作業をはじめましょう。」
そう言い、犬の画像の入ったフォルダを閉じる
コンピュータの中では、茶色の犬と科学者と紅いロボットが幸せそうに笑っていた
++++++++++++++
メタルが犬嫌いになった理由を妄想→こんな結果に\(^o^)/
なんていうか……すみません…
私、長い文章書くの下手すぎですね…
いや、短い文章書くのも下手だけど
しょんぼりんぬ
(メタルが出来たばかりの頃の回想的な 思いのほか長くなったので続きます)
(メタル、ワイリー)
「ええと…アレはどこにしまったかのぅ」
カタカタとキーボードを叩く音だけが響く研究室
ワイリーは過去使っていたデータを探していた
いまや8体になった彼の自慢の息子達全てのデータを記録しているコンピュータ
その記録の量は膨大で、なかなか目当てのものが探し出せずにいた
「やはりメタルの言うようにこまめに整理せんといかんのう…まぁ今更言っても仕方ないが………ん…?」
彼の助手もつとめる紅いロボットの堅苦しい小言を思い出しひとり苦笑しながらも作業を進めていると、見慣れないファイルが検出される
普段なにかとファイルに名前をつけ、それだけで中身が何であるかわかるようにしてあるが、そのファイルは日付だけで保存されている
日付はどうやら相当昔のようで、メタルが完成してまもなくの頃だった
そんな変わったファイル興味を抱いたワイリーがそのファイルを開くのはごく自然のことだった
「これは……」
中を開くと数個の映像が出てきた
今では珍しく写真のような静止画もあれば動画もあったが、そのどの映像にもうつりこんでいるものがあった
「こんなところにしまっていたんじゃな……」
画像のひとつを選択して画面いっぱいに拡大する
その画面に映り出したのは、犬だった
愛らしい動作でカメラにじゃれつこうとしている姿をうつしたものだった
******************
「それで、いったいそやつはどうしたんだ、メタルマン」
いつものように任務から戻り、真っ先に報告にきた彼を見て、ワイリーは驚いた
「帰還途中に見つけました。勝手についてきたようです。」
ごく真面目に答えるロボットの腕には一匹の犬
中型犬に属されるであろうその犬の毛はもとの色がわからないくらい泥で汚れていた
「基地内を汚されると思い、捕獲しました。ドクターワイリー、指示を。」
「ふむ……。」
犬はメタルの腕の中で暴れるわけでもなく、すんすんとまわりの匂いを嗅いでいる
「とりあえず、体を洗ってやろうかの。」
パチリとした黒い瞳を見ながら、ワイリーは困ったように…しかしどこか嬉しそうにため息をついた
ワイリーとメタルによって泥だらけの状態から脱した犬は、茶色の雑種犬だった
ワイリーがありあわせで用意したエサを勢いよく食べ、気持ち良さそうに眠ってしまった
「のん気なもんじゃ」
「では、外につまみ出しますか?」
そんな犬の様子をワイリーは微笑ましいと感じての発言だったが、彼の優秀な息子はそれを不満と捉えたらしい
慌てて否定すると、メタルは不思議そうに了承した
「しばらくはここに置いてやるとするか。わしら2人ではここは広すぎるしな。こやつの世話は頼むぞ。メタルマン」
「はい。ドクターワイリー。」
本当は自分も世話をしてやりたかったが、研究室に籠もることが多いためそうもいかない
それに、この犬という生き物に触れることはメタルの感情回路にたいしても良い影響を与えるだろう
生真面目に返事をするメタルにワイリーはそう願っていた
それからの一人と一体と一匹の生活はいままでの静かな基地内をガラリと変えた
「犬!!待て!!!」
研究室の外から聞こえる大声
タッタッという軽快な足音と共にシュンと音を立て研究室の電子扉が開き小さな茶色がワイリーに飛びつく
「おお。コロ。またメタルを怒らせたのか?」
尾を振りワンッ と元気よく吠えた犬の口から片方だけの靴下が落ちる
同時にまた電子扉が開き、紅いロボットが怒気をはらませ入ってきた
「犬。博士の靴下を返しなさい。」
怒りを帯びた口調でメタルが言えば犬は素直に落とした靴下をくわえなおしメタルに渡す
「メタルの目を盗むとはコロもやるもんだのぅ」
「笑い事ではありません!」
ガハハとワイリーが笑えばメタルが声を荒げる
「いったいいくつコイツに洗濯物を駄目にされたか…!」
「コロはおまえと遊びたくて仕方ないじゃろう。なぁコロ?」
ワンッ 元気よく吠える犬とワイリーの様子に不満げなメタル
そんなメタル様子にやはりメタルに犬の世話をさせて正解だった、いい具合に感情回路が発達しているなとワイリーは喜んでいた
++++++++++++
メタルは犬のことを犬と呼び、ワイリーはコロとかポチとか適当に名前を付けて呼びます
ワイリーはメタルが犬を通して創造主の意志に不満をもつようになったことが嬉しい
それまでのメタルはワイリーの言うことはすべて正しいと思ってた
創造主に縛られない自分の感情を持ってくれることがすごく嬉しいワイリー博士
犬に振り回されながらもちゃんと世話をするメタル
自分では博士の命令だからと思っていても実際はメタルも犬を気にかけていて犬の飼い方とかしつけ方とか熱心に調べちゃう
(メタル、ワイリー)
「ええと…アレはどこにしまったかのぅ」
カタカタとキーボードを叩く音だけが響く研究室
ワイリーは過去使っていたデータを探していた
いまや8体になった彼の自慢の息子達全てのデータを記録しているコンピュータ
その記録の量は膨大で、なかなか目当てのものが探し出せずにいた
「やはりメタルの言うようにこまめに整理せんといかんのう…まぁ今更言っても仕方ないが………ん…?」
彼の助手もつとめる紅いロボットの堅苦しい小言を思い出しひとり苦笑しながらも作業を進めていると、見慣れないファイルが検出される
普段なにかとファイルに名前をつけ、それだけで中身が何であるかわかるようにしてあるが、そのファイルは日付だけで保存されている
日付はどうやら相当昔のようで、メタルが完成してまもなくの頃だった
そんな変わったファイル興味を抱いたワイリーがそのファイルを開くのはごく自然のことだった
「これは……」
中を開くと数個の映像が出てきた
今では珍しく写真のような静止画もあれば動画もあったが、そのどの映像にもうつりこんでいるものがあった
「こんなところにしまっていたんじゃな……」
画像のひとつを選択して画面いっぱいに拡大する
その画面に映り出したのは、犬だった
愛らしい動作でカメラにじゃれつこうとしている姿をうつしたものだった
******************
「それで、いったいそやつはどうしたんだ、メタルマン」
いつものように任務から戻り、真っ先に報告にきた彼を見て、ワイリーは驚いた
「帰還途中に見つけました。勝手についてきたようです。」
ごく真面目に答えるロボットの腕には一匹の犬
中型犬に属されるであろうその犬の毛はもとの色がわからないくらい泥で汚れていた
「基地内を汚されると思い、捕獲しました。ドクターワイリー、指示を。」
「ふむ……。」
犬はメタルの腕の中で暴れるわけでもなく、すんすんとまわりの匂いを嗅いでいる
「とりあえず、体を洗ってやろうかの。」
パチリとした黒い瞳を見ながら、ワイリーは困ったように…しかしどこか嬉しそうにため息をついた
ワイリーとメタルによって泥だらけの状態から脱した犬は、茶色の雑種犬だった
ワイリーがありあわせで用意したエサを勢いよく食べ、気持ち良さそうに眠ってしまった
「のん気なもんじゃ」
「では、外につまみ出しますか?」
そんな犬の様子をワイリーは微笑ましいと感じての発言だったが、彼の優秀な息子はそれを不満と捉えたらしい
慌てて否定すると、メタルは不思議そうに了承した
「しばらくはここに置いてやるとするか。わしら2人ではここは広すぎるしな。こやつの世話は頼むぞ。メタルマン」
「はい。ドクターワイリー。」
本当は自分も世話をしてやりたかったが、研究室に籠もることが多いためそうもいかない
それに、この犬という生き物に触れることはメタルの感情回路にたいしても良い影響を与えるだろう
生真面目に返事をするメタルにワイリーはそう願っていた
それからの一人と一体と一匹の生活はいままでの静かな基地内をガラリと変えた
「犬!!待て!!!」
研究室の外から聞こえる大声
タッタッという軽快な足音と共にシュンと音を立て研究室の電子扉が開き小さな茶色がワイリーに飛びつく
「おお。コロ。またメタルを怒らせたのか?」
尾を振りワンッ と元気よく吠えた犬の口から片方だけの靴下が落ちる
同時にまた電子扉が開き、紅いロボットが怒気をはらませ入ってきた
「犬。博士の靴下を返しなさい。」
怒りを帯びた口調でメタルが言えば犬は素直に落とした靴下をくわえなおしメタルに渡す
「メタルの目を盗むとはコロもやるもんだのぅ」
「笑い事ではありません!」
ガハハとワイリーが笑えばメタルが声を荒げる
「いったいいくつコイツに洗濯物を駄目にされたか…!」
「コロはおまえと遊びたくて仕方ないじゃろう。なぁコロ?」
ワンッ 元気よく吠える犬とワイリーの様子に不満げなメタル
そんなメタル様子にやはりメタルに犬の世話をさせて正解だった、いい具合に感情回路が発達しているなとワイリーは喜んでいた
++++++++++++
メタルは犬のことを犬と呼び、ワイリーはコロとかポチとか適当に名前を付けて呼びます
ワイリーはメタルが犬を通して創造主の意志に不満をもつようになったことが嬉しい
それまでのメタルはワイリーの言うことはすべて正しいと思ってた
創造主に縛られない自分の感情を持ってくれることがすごく嬉しいワイリー博士
犬に振り回されながらもちゃんと世話をするメタル
自分では博士の命令だからと思っていても実際はメタルも犬を気にかけていて犬の飼い方とかしつけ方とか熱心に調べちゃう
( QM お題 )
「何の真似だ?」
「なんだっていいだろ」
壁際に追い詰めて逃げられないように両腕を壁につきヤツを囲う
訝しげに見上げてくる紅いカメラアイ
マスクで顔を覆っているコイツの、唯一表情を読み取れる部分だ
「クイック、悪いが遊びに付き合っている隙は無いんだが」
「遊び…?」
アンタはこれが遊びだっていうのか?
鈍いヤツだと常々思っていたが、ここまでひどいとはな
「お兄ちゃんと遊びたい気持ちはよくわかるぞ。最近、かまってやれなかったしな。」
「…………。」
コイツ、ふざけてんのか?
そう思ったが、俺を見上げる深紅はいたって真面目だ
本気でそう思っているんだろう
「だけどなクイック、今は……」
「あー…もう!うるせえ!」
くいと指をマスクに伸ばし乱暴にそれを外す
カランと硬質な音を立てて床に落ちるそれに気をとられているヤツの隙をつかんで、噛みつくようにその露わになった唇にキスをする
「……………っ!?」
隙をつかれたヤツは俺に簡単に咥内への侵入を許す……がとっさの防衛本能が働いたのか、侵入した俺の下に噛みついた
噛みつかれた場所からオイルがにじみ、その不味さに眉をひそめる
「ク…イック……お前……」
「……遊んでくれよ。オニイサマ」
オイルのにじむ舌でぐっと押し黙ったヤツの唇を舐める
びくりとヤツの体が跳ねるのがわかりたまらなく愉快な気持ちになる
なんだろう、この感情は
ああ…そうかこれは
純粋なる支配欲
(ごく純粋な侵略者)
title>>>joy
「何の真似だ?」
「なんだっていいだろ」
壁際に追い詰めて逃げられないように両腕を壁につきヤツを囲う
訝しげに見上げてくる紅いカメラアイ
マスクで顔を覆っているコイツの、唯一表情を読み取れる部分だ
「クイック、悪いが遊びに付き合っている隙は無いんだが」
「遊び…?」
アンタはこれが遊びだっていうのか?
鈍いヤツだと常々思っていたが、ここまでひどいとはな
「お兄ちゃんと遊びたい気持ちはよくわかるぞ。最近、かまってやれなかったしな。」
「…………。」
コイツ、ふざけてんのか?
そう思ったが、俺を見上げる深紅はいたって真面目だ
本気でそう思っているんだろう
「だけどなクイック、今は……」
「あー…もう!うるせえ!」
くいと指をマスクに伸ばし乱暴にそれを外す
カランと硬質な音を立てて床に落ちるそれに気をとられているヤツの隙をつかんで、噛みつくようにその露わになった唇にキスをする
「……………っ!?」
隙をつかれたヤツは俺に簡単に咥内への侵入を許す……がとっさの防衛本能が働いたのか、侵入した俺の下に噛みついた
噛みつかれた場所からオイルがにじみ、その不味さに眉をひそめる
「ク…イック……お前……」
「……遊んでくれよ。オニイサマ」
オイルのにじむ舌でぐっと押し黙ったヤツの唇を舐める
びくりとヤツの体が跳ねるのがわかりたまらなく愉快な気持ちになる
なんだろう、この感情は
ああ…そうかこれは
純粋なる支配欲
(ごく純粋な侵略者)
title>>>joy