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(バーナーとパイレーツ)















「最近さ、面白い奴見つけたんだよ」


愉しげに笑うバーナーにパイレーツは興味なさそうに息をついた
キングの召集により久しぶりに顔を合わせたとはいえ、基本的にパイレーツは他のキングナンバーズにさして関心はない
別にバーナーの話を聞く義務はないが、キングが他のナンバーズが集まるまでの暇潰しくらいにはなるだろう
パイレーツはその隻眼でちらりとバーナーを見やると無言で続きを促した




「なんかね、すっげーの。勝ち目ないって分かりきってんのにさ、ボロボロになりながら向かってきて…楽しいんだよね」

「…悪趣味だな。くだらない」


愉しそうなバーナーをパイレーツは冷たく切り捨てる
刃向かってくる相手をじわじわいたぶり楽しむようなバーナーのやり方は悪趣味としか言いようがない
パイレーツにとって、重要なのは相手が苦しみもがく様を見て楽しむことよりも、如何に相手の奪われたくないものを奪うか、ということだ
それは時には金であり、時には相手のプライドであり、奪う対象のカタチは様々だ

短く切り捨てるように呟くパイレーツにバーナーはニヤリと笑う



「おまえだってさ、同じようなことしてんじゃん?楽しくね?」

「テメェなんかと一緒にすんじゃねぇよ。俺はお前程悪趣味じゃねぇ」

「ふーん……。まぁどうでもいいけどさ。」


パイレーツの視線は既にバーナーには向けられていない
しかし、バーナーが発した次の言葉にパイレーツは隻眼を見開いた



「俺のお気に入り、ワイリーナンバーズのうちの一体なんだよ」

「ワイリーナンバーズ……?」

ゆっくりとまばたきをしてからパイレーツはバーナーを睨みつける
そんなパイレーツの反応を予想してたのだろう
バーナーは笑みを深めた




「……安心しろよ。お前のお気に入りのヤツではないからよ。俺のお気に入りはさ、その弟機の方」

「……………。」



にやにや笑うバーナーに苛立ちが募る
パイレーツは睨みつける隻眼を細め、不快感を露わにする





「ワイリーナンバーズってさ、悪のロボットって言われてる割には生温いし、いい子ちゃんばっかじゃねぇか」



バーナーの言葉にパイレーツは何も答えない
バーナーに対する苛立ちは消えないが、その言葉はあながち間違ってはいないからだ





「結局さ、俺らとは違うんだよ。だけど、面白い。ワイリーのじいさんは天才を自称するだけあるよなぁ」



自分達は何者にも縛られないロボット
だがワイリーに作られた彼等は、例えワイリーがそうプログラミングしていなくても、ワイリーに逆らうことはしない
どんな形であれ、ワイリーを敬い、創造主として畏れ、そして好いているのだ




「…気に食わねぇな」

「何が?」



低く呟くパイレーツにバーナーは面白そうに返す



「ワイリーか……やっちまうかな」

「おいおい…あのじいさん消しちゃったら俺のお気に入り直せるヤツいなくなっちゃうじゃん」

「そんな事は知らん」



うっすらと本気の光を見せる隻眼にバーナーは愉しげな笑みを一変、苦笑に変える



「まぁいずれキングが動くんだからさぁ、それまで俺らも我慢しなきゃいけないんじゃない?」

「テメェに言われなくてもわかってる」

「へいへい…」





バーナーから視線を逸らしパイレーツは面白くなさそうに空中を睨む

その隻眼には複雑に絡み合った様々な思いが滲んでいた










++++++++++++++++++++
おほっw
また寝落ち\(^o^)/

バーナーとパイレーツのよくわからんお話ですた

バーナーのお気に入りは個人的には癒やしの末っ子
だってバーナーの趣味って森林破壊でしょ^p^
あの癒やしの末っ子ウッドたんに唯一毛嫌いされてればいい
弱点武器の関係でバーナーのが強いけど、ウッドはとにかくバーナーが嫌い
バーナーはウッドが好き
好きだから気を引きたくて森を燃やしてみるぞ☆
どんな形であれ、ウッドが自分を見てくれればいいんです


キング組好きだが書くとなると難しくて鼻血出そうになったー

個人的に燃焼×海賊とかも好きかも
いい加減マイナー自重しろと怒られそうですが…

あっ、海賊はいつものように泡のことしか考えてないよ^^今回も



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(ファイヤーとヒート)














ファイヤーがそのロボットを見つけたのはつい先ほどのことだった
仕事を終え、帰路に着く途中の公園でその小さなロボットは一人でブランコに座っていた
辺りはもう暗く、明らかに普通の様子には見えないロボットを元々正義感の強いファイヤーが放っておくことが出来るわけなく、うつむくロボットに声をかけた






「おい」

「……!」


ファイヤーの呼びかけに弾かれたように顔をあげるロボット
一瞬驚いた表情を浮かべたものの、すぐにその顔に警戒の色が滲む




「こんな時間にどうしたんだ?」

「……………。」



じっとこちらを見つめたまま反応を示さないロボットにファイヤーは眉を顰める



「お前さん、話せないロボットなのか?」

「話せるよ…失礼なこと言わないで」


ファイヤーの言葉にむっとしたような返事が返ってくる
話せるならば話ははやいとファイヤーはゆっくりロボットに近づいた






「こんな時間にこんな所で何してるんだ?迷子か?」

「そんなわけないでしょ!」


キッと下から睨み付けてくる小さなロボットにファイヤーは内心苦笑する


「まぁロボットが迷子になったら洒落にならないしな。………で、お前はどうしてこんな場所でひとりでいるんだ?」

「…………家出中なの」

「家出?」

「………………。」



不思議そうに繰り返すファイヤーに小さなロボットはまた押し黙る
人間の役に立つために作られたファイヤーにとって、家出という発想はなかったのだろう
パチパチとまばたきをし、小さなロボットを見つめる




「お前は自分のマスターが嫌いなのか?」

「博士のことを嫌いになるわけないじゃん」

「じゃあなんで家出なんだ?」

「……きょうだい…………」

「兄弟?」


小さい呟いたロボットは泣き出しそうな表情を浮かべていた
ぐっと唇を噛みしめてからこらえるように言葉を続ける


「みんなのまえでは、ぼくは子供でいなくちゃいけないの」




ロボットの言葉にファイヤーは首を傾げる
見た所、どうみてもこのロボットは子供だ
ロボットの言葉の意図がいまいち掴めずファイヤーは再び首を傾げる




「…みんながぼくが子供でいることを望んでいるから、ぼくは無邪気に笑っていなきゃいけないの。
本当はね、ぼくだってもういろいろなことをわかってるんだけど、わからないフリをしなきゃいけない…みんながそうしろって、言ってるんだ。口に出しはしないけどさ……」

「……………。」


突然感情を爆発させたロボットにファイヤーは驚いたように目を見開く
小さなロボットの瞳は、その外見に相応しくない程に聡いものだった








「まぁ、お前の事情はよくわからないが……別に子供だろうが大人だろうが、自分の好きなようにやればいいんじゃないのか?」

「好きなように……?」

「お前の兄弟がお前の事を子供扱いするってことは、それだけお前が大事なんだろ。その扱いが嫌ならこんなとこで拗ねてないで、自分は子供じゃないってアピールすりゃあいいんじゃないの?」

「すねてないもん……」

「拗ねてんじゃねーか」

「すねてない!」



小さなロボットはピョンとブランコから飛び降りファイヤーを睨む
その顔は先ほどと違い、拗ねたような子供っぽい表情でファイヤーは笑みを漏らす




「なにさ!」

「いいや、別にぃー」

「むかつく!」

「はははは!やっぱガキじゃねぇか!」

「ちがうもん!」



からかうように笑うファイヤーに小さなロボットは怒ったように声を張り上げる




「ぼく、かえる!」

「おお、気をつけて帰れよー」

「子供扱いしないで!」


ぽんぽんと自分の頭を撫でるファイヤーを不服そうに睨むロボットにファイヤーは笑いかける




「そうやって、お前の兄弟にもちゃんと言えばいいんだよ」

「…………!」


目を見開くロボットにファイヤーはさらに続ける




「言葉が話せるなら、ちゃんと伝えなきゃ向こうもわかんないからな。」

「…………。」

「よし!それならはやく帰りな。きっと心配してんぞ。近くまで送ってやろうか?」

「いいよ。ひとりで帰れる」

「そうか。じゃあ気をつけろよ」




そっと背中を押してやれば素直に歩き出す小さな背中を見てファイヤーは一息つく




「おじさんってオヒトヨシだね」

「おま……せめてお兄さんだろ…どう見ても……」

「ぼくからみたらおじさんだもん」

「俺から見ればお前はガキだしな」


立ち止まりちらりと振り返った小さなロボットにそう言い返せばロボットはべぇっと舌を出す


「次に会う時にはガキなんて言わせないもん!」

「そりゃあ楽しみだなぁ」


にやにや面白そうに笑うファイヤーをきっと睨みつけ、小さなロボットは駆け出す
その背中が見えなくなるまで見送ってからファイヤーも立ち上がる




「ああ、そう言えば……名前も聞かなかったな」


まぁいいかとファイヤーは笑みを浮かべる

次に会う機会があったら、聞けばいい

ファイヤーはゆっくり歩き出した












+++++++++++++++++++++
炎組がもえる
いろんな意味でもえる(*´д`*)

最初ファイヤーはロクロク仕様にしてやろうかと思ったが自重した^p^

この二人は、近所のお兄さんと子供の関係
からかいつつもちゃんとアドバイスしてくれる兄ちゃんと、憎まれ口叩きながらもなんだかんだで兄ちゃんに懐いてる子供

実の兄達(おもにメタルとかメタルとかメタルとかメタル)は面白くないから、「知らない人と話しちゃ駄目だろ!」と注意するけど、それが更にウザくてますますヒートはファイヤーに懐くよ☆
ファイヤーはファイヤーでエレキあたりが嫉妬してちくちく小言を言われればいいよ^^
子供に嫉妬するエレキハァハァハァ(*´д`*)書きたいが、FiELは他様の素敵作品で満足しがちなアサクラです

カプじゃないけどファイヤーとヒートの組み合わせもえるぜー
(メタル←ロール)













はじめて彼を見つけたのはいつも行くスーパー

紅い装甲にマスク
一目でロボットだとわかったけど普通のロボットとはどこか違う雰囲気を纏っていて、ちょっと気になった

どう見ても家庭用ロボットじゃなかったし、淡々と買い物カゴに大量の食材とE缶を入れているその表情は、口元を覆う硬質なマスクに隠されよくわからなかった
ただ、唯一感情を読み取れるであろう紅い瞳は冷たく、己に向けられる好奇の視線を跳ね返していた
実際、私も一度だけ目があったけど、逸らしてしまった
ただこちらを見ただけなのに、目を合わせていたらその威圧感でどこかおかしくなってしまいそうだったんだもの






次に彼を見かけた時、彼は一人ではなかった
彼よりも小柄なロボットが2体彼の後ろをちょこちょこと着いて歩いていた
2体のロボットは目を輝かせてあちこち歩き回っていた
彼はいつものように必要なものをカゴに入れながらも2体に気を配り、時々注意をしていた






「あっ……!」

2体のうち一体が側に積み上げられていたE缶の山にぶつかり、派手な音を立ててE缶が床に散らばる


「なにやってんのさクラッシュ!」

「ぶつかった」


E缶にぶつかったオレンジ色のロボットは慌てて床に散らばるE缶を拾おうとするが、その両腕はドリルになっているためうまく拾えない
もう一体も拾うのを手伝ってはいるが体が小さいため大変そうだった
そんな様子に私は半ば無意識に床に散らばったE缶を拾い、もとの場所に戻す手伝いをする


「大丈夫?」

「ありがと!」


声をかけるとオレンジのロボットは嬉しそうに笑った
その無邪気な笑顔につられ私も笑う




「クラッシュ!ヒート!」

「あっ、メタル!」


オレンジのロボットが視線を移した先には眉間に皺を寄せた彼がいた
はじめて見る彼の表情の変化にコアが跳ね上がる


「言っとくけど、ぼくは何もしてないからね!クラッシュが積んであったE缶にぶつかったんだから」

「でもおれ、片付けたぞ。ヒートとこのひとにも手伝って貰ったけど」


小さなロボットの言葉に急いで付け足すようにオレンジのロボットは言う
その言葉に彼の紅い瞳が私に向けられまたコアが跳ねた



「すみません……うちの弟が……」

「いえっ!!」


紅い瞳に見つめられ、やはり視線を逸らしてしまった
だけど、前に一度だけ目が合った時とは全く違う
うるさいくらいにコアが震え、顔に熱が集まっているように感じた




「クラッシュはもう少し注意しろよ」

「うん、ごめんな」


素直に謝るオレンジのロボット
チラリと彼に視線を移すと、その瞳は呆れてはいるものの優しさに満ちていた



「本当に、ありがとうございました……では……」

「ありがとな!」

「じゃあね、お姉ちゃん」


そう言ってレジへと向かう三人
彼の、二人に向ける眼差しはやはりどこか優しいものだった
その優しい瞳が最後に一度だけ私を振り返り軽く会釈する
口元は隠れているけど、彼は確かに微笑んでいただろう




ぎゅっと胸が締め付けられるように痛んだ











(この感情は何かしら?)






++++++++++++++++++++
ノーマルが書きたくなった
せっかくなので書いたことないノーマルにしてみた
鋼巻好きー(*´∀`*)

眠くてしゃーないのでちょっと寝ます

明日起きて時間あったら打ち直します…

A+Cでほのぼの













DWN.13 クラッシュマン


俺の三人目の弟にあたるそいつは、上の2人の弟と違い、素直で無邪気な性格だ

クラッシュが完成し、それまで俺を含め、弟達を愛するものの、その愛情が行き過ぎているせいでどうも弟にうっとおしがられてたメタルは喜び勇んで溺愛した
俺はメタルの弟想いなところは別に悪いとは思わないが、正直、少し引いた
それを口に出すことはしなかったが、バブルはそんなメタルに容赦なく「うわぁ…メタル気持ち悪い…」とゴミを見るような冷めた目で言い放ちメタルの心にダメージを与えていた

そんなバブルも、クラッシュには比較的優しく、まだ知能のそれほど発達していないクラッシュにいろいろなことを教えていた(たまに、とんでもないことを吹き込んで、メタルに注意されていたが)

クイックははじめはあまりクラッシュに興味を示さなかったものの、最近では不器用なクラッシュにさりげなく助け舟を出したりと、クイックにとっても初めての弟という存在は良い影響を与えているようだった












「エアー!」

「……!」



ずっしりと重みを感じ振り返ると明るいオレンジが見えた

くるくるとした碧の目が俺を見つめてくる




「どうした、クラッシュ?」


俺に後ろから抱きつくようなクラッシュに問えばきらきらとした碧が笑った


「あのな、おれ、肩車してほしい!」

「肩車?」


クラッシュの突飛な発言に思わず聞き返す
ぎゅうぎゅうと抱きつくというよりは締め上げるに近いクラッシュの力に、肩車しなければ締め壊すぞと脅されているのかとも思ったが、クラッシュの目は純粋だ
ただ単に力の加減がわからないだけなのだろう
俺は比較的に丈夫に出来ているからまだいいが、柔なロボットなら壊されてしまうだろう
まさに死の包容だ





「何故肩車なんだ?」

「肩車出来るのがエアーしかいないから、エアーにしてもらえってバブルが言ってた!」



ぽんぽんとクラッシュの特徴的なメットを軽く叩き解放を促しながら尋ねる
ある程度丈夫だとは言え、あまり長時間締め付けられれば危険だ
俺の意図を読みとってかクラッシュは俺から体を離しやはりきらきらとした目で見上げてくる
そんな期待に満ちた目で見られたら、断るに断れない
そんなこと、コイツは知らないだろうが





「俺だって出来るかはわからないぞ?」

「そうなのか…?」



重装甲なクラッシュは見た目よりずっと重い
いくら俺が大柄だと言えども、その重みに耐えられるかはわからない
俺の言葉に目に見えて落胆するクラッシュに思わず苦笑する




「まぁ、やってはみよう。乗れ」



そう言ってしゃがみ込むと、クラッシュにしては慎重に俺の上に跨った
やはり見た目以上に重い…が持ち上げられない重さではなかった
ゆっくり立ち上がると上から高い高いと無邪気な歓声があがる

その歓声を微笑ましく思いながら、俺は肩にかかる重みを噛み締めた











(エアー!俺を差し置いてクラッシュを肩車なんて…羨ましい!……が弟達が仲良くしてる姿を見るのは良いものだな)

(メタル…今のキミ、すっごく気持ち悪いよ…近寄らないでくれる?)










+++++++++++++++++++++
ほのぼのしたのが書きたかった…
私にとってエアーは聖域なんじゃないだろうか

とりあえず、エアーと結婚したいです

エアーとぽっぽーの組み合わせってやたら萌えて困る

そんでメタルおにいたんは気持ち悪いですね
そんな気持ち悪いおにいたんも私は好きです




(MB前提Q→B)

(マイナー?うん。知ってるー^^)


















その日もクイックは誰よりも早く目覚めた

朝の走り込みをしようと通路を歩いているとバタリと大きな音が聞こえた
音はすぐ側の部屋…バブルのプールから聞こえ、クイックは帰ってきたのかとプールに足を向ける

ここ数日姿を見なかったのはいつもの彼の気まぐれな旅行癖のせいだろう
バブルのその後のことを省みない浪費癖のおかげで、バブルが旅行に行った後は家計に大ダメージを与えられる

一言文句を言ってやろうと何気なくバブルのプールに足を踏み入れた








「バブル、帰ったのか?」

プールの中はしんと静まり返っていた
クイックは首を傾げながらプールに近付く




「……………バブル!?」


プールサイドに見慣れた緑の機体を見つけクイックは慌てたように近寄る
バブルの機体は激しく損傷し、オイルが水に滲んでいた





「おい!大丈夫か?!」

「う…るさいよ……」


急いで駆け寄り抱きかかえる
声をかけると弱々しい悪態が帰ってきた





「お前、どうしたんだよ!」

「……ちょっと、ね。悪いけど…メタル呼んでくれる…?…なんか、ヤバいかも」



バブルのメットやマスクはどうやら壊されたようで、普段あまり見ることのない素顔は苦しげに歪められていた

クイックは急いで回線をメタルのものと繋ぎ呼び出す
早朝にも関わらず数回のコール音の後にメタルの声が聞こえた


「どうした?」

「バブルが……!とにかくプールに来てくれ!」

「わかった」


余裕のないクイックと対照的にメタルの声は冷静だった




「なぁ、大丈夫かよ……」

「まぁ、ね。そのうち強制スリープに入りそうだけど…」



青白い顔でバブルは目を伏せる
たまたまクイックに発見されたのはよかったが、弟機であるクイックにこのような姿を見せるのは嫌だった
自分のコンプレックスを刺激され、バブルは憂鬱な気持ちになる






「バブル!」

「メタル…!」


クイックが通信を入れてすぐ、メタルがプールに駆け込んできた


「メタル!バブルが……」

「クイック、落ち着け。バブル、大丈夫……ではなさそうだな」

「AIにダメージがあるみたい…頭がガンガンするよ…あと足、痛い…」


メタルは冷静にバブルの様子を見る
バブルはどこか安心したように先ほどと違い柔らかい表情を浮かべた




「……ラボに運び修復する。お前はスリープモードに入れ。AIへの負担が大きいようだ」

「うん……。よろしく…」



ゆっくりとカメラアイが閉じられる
メタルはそれを確認するとバブルを抱き上げた



「少しダメージが大きいが大丈夫だ。クイック、お前は戻ってなさい。エアーが起きてきたら説明しておいてくれ」

「………わかった」



バブルを抱きかかえたメタルの背を見送る
扉の向こうにその背が消えたあと、クイックは悔しさに似た感情がこみ上げてくるのを感じた




「なんで……」


水に滲むオイルを見ながら呟く


「俺には、あんな顔しなかったのに…」


バブルがメタルに向けた柔らかな表情を思い出しクイックはコアが締め付けられるような思いを感じた
メタルが来たことで、バブルは確かに安心していた

クイックは嫉妬していた


バブルから絶大な信頼を向けられているメタルが羨ましくてたまらなかった
機体の性能はクイックの方が遥かに優れている
バブルを守る力も持っている
なのにバブルが頼るのはメタルだ
バブルはメタルにしか弱い部分を見せようとしない




「くそっ………!」




苛立だしげにクイックはオイルの滲んだ水面を叩く
ばしゃりと跳ねた水がクイックの頬を濡らす

微かに感じるオイルの匂いにすら、愛おしさを感じ、クイックは唇を噛み締めた












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もう自分が何を書きたいのか途中でわからなくなった\(^o^)/
パヤオは器用不器用
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